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『サマー・ウォーズ』からひもとくアフターコロナとZ世代


■サマリー

コロナショックでおきた強制的なオンライン空間における活動。

それらはZ世代にも影響をあたえたようだ。

 

はたして、アフターコロナのZ世代のオンライン世界とはどんなものだろう

 

・映画『サマーウォーズ』OZの世界がやってくる!

・Z世代がSNS以外のオンラインツールに目覚めた

・Zoom×Slack×Miro…etc、オンライン・ツールがつくりだす新たな世界とは?

 

■金曜ロードショーの『サマーウォーズ』

中学生の夏、うだるような暑さの金曜日。風呂からあがった爽快感はやすむまもなく、べたついてしまって。すこしでも鬱陶しさをうちけそうと、ぼくはソファーでアイスをたべていた。

 

テレビでは、金曜ロードショーで『サマー・ウォーズ』がながれていて、ぼくはなんとなくそれを観る。

 

「よろしくお願いしまぁぁぁすっ!!」

カチッ…!!(エンターキー音)

△出典:『サマー・ウォーズ』劇中シーン

 

コロナ禍の社会は、ぼくの好きな映画”サマーウォーズ”の世界を連想させる。

作中では、OZの世界というオンライン空間が登場する。

 

■OZの世界とは?

△出典:「データの向こう側には人がいる」。映画「サマーウォーズ」公開から8年、「いま」改めて考える仮想世界の情報デザイン

https://www.japandesign.ne.jp/interview/summerwars-hwtnv/

 

世界中の人々が利用している登録者10億人以上のインターネット上の仮想世界。アクセスはパソコン、携帯電話、テレビなどから行える。OZ内では自身の分身としてアバターを製作する。あらゆる物品や旅行プランなどが体験でき、現実世界の高級店や企業・行政機関・地方自治体がOZに支店や窓口を構えており、納税などの手続きもOZ内で行うことが可能。あらゆる言語が一瞬で翻訳されるため、世界中の人々とのコミュニケーションも可能である。

△出典:Wikipedia

 

なんておもしろい世界観なんだ!

 

ぼくは『サマー・ウォーズ』をみたとき確信した。こんな世界がいつか必ず現実にやってくると…!

 

■コロナショックによる社会変化

昨年末、中国・武漢で発生した新型コロナウィルスは、あっという間に世界中に蔓延し、日本でも4/7(月)緊急事態宣言によって国民は自宅待機となった。(現在、5月末まで自粛延長中)

自粛期間のよって余儀なくされた代表例が「テレワーク」

 

全国の4月上旬のテレワーク実施率は27%で、緊急事態宣言前にくらべて約2倍にふえた。

 

(ITmedia Newsによるこの調査は4月10〜12日にインターネット上で実施。従業員数が10人以上の企業で働く、20〜59歳の男女2万5769人に意見を聞いた。)

△出典:ITmedia News「4月上旬のテレワーク実施率は27%https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2004/17/news103.html

 

そのほか

・Zoomで飲み会や帰省

・NetflixやHuluなどの動画配信サービス

・amazonやUber Eatsへの依存

・電子決済の普及

・納税や行政手続の電子化

 

歴史上、人類がこれほどまでにオンライン空間でおおくの時間をすごしたことがあっただろうか?

 

前述した『サマーウォーズ』OZの世界では、ひとりひとりがリアルとネットのかおをもち、活動のおおくをオンラインでおこなっていた。コロナショックにより、だれもがオンラインで活動するぼくたちの状況ににている。

もしかしたら…

 

アフターコロナの世界=『サマーウォーズ』OZの世界

 

みたいになるかもしれない

 

■オンライン・ツール革命

オンライン活動にともない、あたらしいオンライン・ツールも生物の「カンブリア大爆発」のごとく、うまれている。

 

Z世代を調査研究するイノベーションチームdotで、コロナショック以後からつかわれてきたオンライン・ツールを、筆者なりに調査・インタビューをとおしてまとめたものを紹介しよう。

 

こんかいは以下の7つ

▼Zoom

▼Slack

▼Miro

▼Discord

▼Remo

▼SpatialChat

▼Snap Camera

 

▼Zoom

【概要】

世界でもっともメジャーになったWeb会議ツール

【Z世代の活用ポイント】

・三密をよけるため、ゼミの合宿は半日でやるZoom合宿を企画する

・上の世代(Y世代以上)ほどはZoomで飲み会をしていなくて、お菓子やゲームで雑談することがたのしい

・Zoomは授業やサークルには向いているが、友達と手軽にはなすのにはオーバースペックすぎる

【利用画面】

 

▼Slack

【概要】

もっともメジャーなビジネスチャットアプリ

【Z世代の活用ポイント】

・情報はなんでもオープンにして、透明性をたいせつにする

・各メンバーのオンライン部屋をつくって、よい意味で公私混同しちゃう

・サークルや部活などの組織では使いやすいけど、プライベートでつかうには堅くかんじる

【利用画面】

 

▼Miro

【概要】

Web会議用のオンライン・ホワイトボード

【Z世代の活用ポイント】

・会議中の議事録のメモやアイデアの図解に使う

・タブレットでやると、イラストも描けるからオススメ

・付箋機能の文字の入力がつかいにくくてイライラする

【利用画面】

 

▼Discord

【概要】

ゲーマーに大人気の実況向けチャットアプリ

【Z世代の活用ポイント】

・手軽に仲間同士と通話しながら、作業や活動をするのにもっとも向いているかも(ゲーム実況…etc)

・実況に特化してて、機能はZoom(通話メイン)×Slackって感じ

・無料の時間無制限で、さいしょにサーバーをつくればパスワード不要の安全利用ができる

【利用画面】

 

▼Remo

【概要】

テーブルを自由に移動できるWebカンファレンス・ツール

【Z世代の活用ポイント】

・UI画面がかわいいと話題

・誰がどのテーブルにいるか視覚的にわかる

・テレビ通話機能がZoomよりとぎれやすいので、けっきょくはZoomにもどる

【利用画面】

 

▼SpatialChat

【概要】

SF感半端ない空間的なWebチャットツール

【Z世代の活用ポイント】

・相手との距離によって音のおおきさがちがう…空間的な機能

・SFや近未来感がハンパないUI画面

・ネオンな感じがクラブっぽくて、遊びやエンタメ寄りなので、ちゃんとした会議にはつかえないかも

【利用画面】

 

▼Snap Camera

【概要】

若者に爆発的人気のバーチャル背景ツール

【Z世代の活用ポイント】

・じぶんの顔がポテトやトマトになったり、バリエーションのひろさが魅力

・設定で自分の背景をグリーンバックにしてくれるので、Zoomの画像背景がきれいにうつる

・女性はノーメイクのときは重宝

【利用画面】

 

■まとめ

一度、おおきくかわってしまった社会はもとにもどるのだろうか?

 

ぼくはむしろデジタル社会が加速するのでは?とおもう。

 

根拠は

・人類史の三大革命のひとつである「科学革命」

・グローバル社会の主流である「資本主義」

「科学革命」「資本主義」には共通点がある。

どちらも、人間の欲望「もっともっとラクしたい・快適になりたい」を原動力に、進化してきたこと

 

なので一度、オンライン空間の便利さにハマった人類は、コロナ以前の不便だった社会にもどりたいとおもわないだろう。

アフターコロナの世界は、オンライン・ツールを難なくつかいこなすZ世代がリードするだろう。いろいろなアバターがOZのように、オンライン空間で活動するようすが目にうかぶようだ。

△出典:「サマーウォーズ」劇中シーンを自分のアバターで再現できる撮影スポットも!「OZ on VRoid」ついにリリース

https://news.nicovideo.jp/watch/nw5665714

『Z世代会議』は、『Z世代レポート2018』(約3000名の日本の若者世代を対象に行った調査)を詳細に分析し、リアルなZ世代の声と合わせて、記事を発信しております。
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